ロボットの手は、指の数や曲がる部分の数が機種によって違う。それでも、両手で物を持ち、向きを変える時には、手首と指をうまく合わせる必要がある。Xiaoyu Yang氏とNan Wu氏が提案したAcrossDEX 1.0は、人の動きから学ぶ段階と、仮想環境での練習、ロボットでの記録、カメラを見ながら動きを直す段階をつなぐ方法だ。
最初の学習では、前の一秒間に記録された五枚の画像と三十個の手の状態を使い、次の一秒の両手の動きを予測する。ロボットに合わせる時には、手首の動きに関する共通の部分を残し、指の制御だけをそれぞれの構造に合わせる。実験には、六つの制御入力を持つInspireの手と、十六の関節を持つAllegroの手を使った。
直接予測する方法では、ふたを開けて戻す課題の成功率は40.6%、Inspireで物の向きを変える課題は100%、Allegroでは93.3%だった。別の生成方法はAllegroで90%を示した。ただし、課題が違う数字を並べても、どちらの手がいつも優秀かは分からない。研究では、動きを途中で考え直す時に、前の計画と急に食い違わないようにすることも重要だと報告している。
技術者が注目すべきなのは、良い数字だけでなく再現できる条件だ。装置の構成、学習データ、評価の手順、制御の速さ、実験を止める条件をそろえなければ、公平な比較は難しい。平均値が良くても、まれに起こる失敗を見落としてはいけない。計算に使う時間や試行回数も同じ条件で比べる必要がある。別の研究者が別の装置で再現するまでは、発表された改善は研究者が選んだ実験条件の中での証拠として読むべきだ。 手首の共通した動きと、それぞれの指に合わせた制御を分けることが研究のポイントだ。成功率は物の形や制御方法によって変わる。 研究の比較では、使った道具や試した回数が違うだけで結果が変わることがある。平均の成功率が高くても、少ない回数で大きな失敗が起きないか、別の場所でも同じように動くかを調べたい。発表された数字をそのまま製品の性能と考えず、条件を読んで判断することが大切だ。


