コップを持つとき、人の指はコップの形に合わせて少し曲がる。ロボットにも同じような工夫が役立つ。カメラが物の位置を少し間違えることがあるからだ。研究者は、いつもぴったり正しい位置からつかむと考えるのではなく、多少ずれても使えるやわらかい手[1]を設計した。
やわらかいハンドは、物にふれたときに少し形を変えながらつかむ部品である。研究者はコンピューターの中で6646種類の形を作り、いろいろな物やつかむ位置について調べた。少しずれただけで物を落としてしまう形より、いくつかの条件で安定する形を探すのが目的だ。
計算した形のうち24種類を実際に作り、別の設計と比べながら試した。画面の中でうまくいっても、本物の物を必ず持てるとは限らないため、実物での試験は大切だ。ただし、24種類の実験で、計算した6646種類すべての性能が確かめられたわけではない。
こうした方法は、倉庫でいろいろな商品をつかむ仕事などに役立つかもしれない。長く使ったときの材料の傷み、ぬれた物や重い物への対応、失敗したときの動きは、さらに調べる必要がある。参考として、研究者はこの設計方法をSimTO-Robustと名付けた。


