人が多い通路で、一人の人についていくロボットを考えてみましょう。似た服の人が前を通ったら、だれを追えばよいか分からなくなるかもしれません。ミンヤン・リューさんたちの研究チームは、人を見失わないようにする学習と、安全な動きがいつも同じ方向に進むのかを調べました。
人を追い続けるように学習すると、追いかける作業は上手になりました。しかし、一部の試験では、ぶつかる回数も増えてしまいました。そこで研究者は、動く直前に危険を調べるしくみを加えました。目当ての人がどこにいるか、ほかの人とまちがえていないかなど、いくつもの手がかりを調べます。
危険が大きいと判断したときだけ、次に前へ進む長さを短くします。向きを変える命令はそのままです。試験では、98%をこえる動きが元のままでした。それでも、まぎらわしい人がいる試験で、ぶつかる割合は3.96ポイント下がりました。いつでもゆっくり動かすだけでは、同じ改善は出ませんでした。
これは、どんな駅や店でも安全に人を追えると証明したわけではありません。研究で決めた場面と条件での結果です。だれかを見つけるのが上手になることと、ぶつからずに動くことは、別々に確かめる必要があります。いつもゆっくり進むより、危険なときに合わせて速度を落とすことが大切でした。


